聞き覚えのない「ナーランダ」という言葉。
これは5世紀ごろ北インドにあった「ナーランダー僧院」という総合大学のような場所からきていて“蓮のある場所”という意味。蓮は知恵の象徴であることから、知恵を与える場所としての意味も持ちナーランダ僧院は最も多いときに「1500人の教師と1万人の学生がいた」とも伝えられています。
京都にて2日間、スクール・ナーランダへ学びの旅に行ってきました。
開催概要
2017年2月4日(土)・5日(日)
会場:本願寺及び伝道院
講師:
(2/4)高橋英之(認知科学者)、森本千絵(アートディレクター)、天岸浄圓(浄土真宗本願寺派僧侶)
(2/5)川瀬慈(映像人類学者)、環ROY(ラッパー/音楽家)、小池秀章(浄土真宗本願寺派僧侶)
https://www.facebook.com/pg/HonguanjiNalanda/
2017年2月4日、5日京都、本願寺で15歳〜29歳を対象に
浄土真宗本願寺派 子ども・若者ご縁づくり推進室及びプロデューサーの林口砂里さん
京都と富山の大学生を中心としたサポートスタッフが運営に加わり開催されました。
コンテンツを大きく分けると「本願寺ツアー」「講演会」「シェアリング」に分けられ、昼食は精進料理をいただくことができます。
登壇者は
ラッパー、音楽家の環ROYさん
映像人類学者の川瀬慈さん
認知科学者の高橋英之さん
アートディレクターの森本千絵さん
浄土真宗本願寺派の天岸淨圓さんと小池秀章さん。
「学者」「アーティスト」「宗教者」の皆さんはそれぞれ
「わけへだてと共感」をテーマに講義(でありライブであり説法)をしてくださります。
上の写真は林口さんをモデレーターにした鼎談の様子。
学者とアーティストと宗教者、あまりに違うように見えるその領域で話がまとまるのかな、バチバチの大激論になるんじゃないかと心配もありましたが、その様子は記事の後半でお伝えします。
まずは本願寺ツアー!
本願寺は親鸞聖人(しんらんしょうにん)を宗祖とする浄土真宗本願寺派の本山で
めちゃくちゃ広いです。
中央上部に位置する「見真」の二文字。
この場で子ども・若者ご縁づくり推進室部長、榮 俊英さんはナーランダで感じて欲しいこととして「知らない自分を知る」「何事もなかった自分を知る」とお話ししていました。 ここは知識ではなく、知恵を学ぶ学校。期待がどんどん高まってきます。
普段巡れない場所から、気づけない仕組みまで細かく丁寧にご案内いただきましたが、フェスプロデューサーとして気になった場所はここ。
現存する日本最古の能舞台なのですが、敷き詰められた石は音が反響するように鴨川のなめりいしを敷いていて、音響室の壁にある三角のような機能を果たしているとのこと。また舞台の下には瓶を置いて、足踏みが大きくなるようにしているそうです。
スピーカーのない時代の素晴らしい知恵です。
昼食は創業150年の老舗「矢尾治(やおじ)」さんにつくっていただいた、お斎と呼ばれる精進料理をいただきます。肉や魚を使わないだけでなく、ニンニクや生姜などの香菜も使わずダシも自然由来のもののみです。
箸入れにはこんな言葉がかいてありました。
お斎自体もとっても美味しかったのですが、食べ物の美味しさとは素材だけでなくその所作や精神状態にも深く関わってくるなと実感できる体験でした。
この箸袋は今も我が家の食卓に飾ってあります。笑
ここはお坊さんが勉強をする場所なのですが、何故かキーボードがあり聞いてみたらお経のキー(音階)を合わせるためみたいです。歌の練習みたいですね。
会場は変わり講演会へ。本当に沢山の学びがありました。続きは後編で。
後編
環ROY、森本千絵らの語るわけへだての世界で”伝える”ということ